アメリカ株の連続増配ランキングです。半世紀以上にわたり株主配当を増やし続け、現在も記録を更新中の米国企業の一覧(リスト)になります。世界的に有名な「配当貴族」の銘柄がそろっています。 1位はドーバー、パーカー・ハネフィン、P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)の3社。 順位や概要の説明は、63年間絶えることなく増配を継続しています。ヤフーファイナンスやブルームバーグ、スナップアップ投資顧問のレポートなどを参考にしています。(2019年12月現在)


連続増配ランキング(アメリカ株)

アメリカ企業の連続増配ランキング
順位 連続増配年数 銘柄 配当性向 概要
63年 ドーバー
(Dover Corporation)
49.9% 様々な業種のメーカーを傘下に抱える総合的な製造業グループ。 20世紀半ばから買収を繰り返し、拡大してきた。 一般消費者ではなく、企業や店舗向けけの機器の手掛けている。 業務用冷蔵庫、ガソリン給油機、バーコード読み取り機などが主力商品。

ニューヨークの証券ブローカーが、 分野の異なる4つの製造業者を買収し、 1947年に一つの会社として統合させたことに端を発する。 現在の本社はイリノイ州。 世界各地に拠点を持っている。

2014年には、イタリアの有力インクジェットプリント機メーカー、MSプリンティングソリューションズを買収した。 ニューヨーク証券取引所上場。
パーカー・ハネフィン
(Parker Hannifin)
27.2% 世界最大の油空圧機器メーカー。 工作機械向け部品や「流体用ホース」「継ぎ手」などの製造を主力とする。 電磁力を利用した作動制御システム、航空関連の燃料制御システムも手掛ける。 本社はオハイオ州クリーブランド市。

海外展開にも積極的。 中国市場では1996年、上海に100%子会社を設立。ホース・継ぎ手の生産からスタートし、商品分野や顧客層を拡大していった。 日本では1976年、100%出資で日本法人を発足させたが、規格寸法の違いや系列取引などの壁に阻まれて、思惑通り売り上げが伸びなかった。 そのため、1992年、販売子会社とは別に、日本エーエムシー、前田製作所との合弁で高付加価値品の開発・販売を行う合弁会社を新たに設立。高圧力・高振動機械に対応した継ぎ手などの商品で成長してきた。
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)
(Procter & Gamble)
199.6% 世界最大の日用品メーカー。1837年にジェームス・ギャンブルとウイリアム・プロクターがノリス姉妹と結婚してキャンドルと石鹸の製造を始めたのが起源だ。今では世界80ヵ所の事業所で13万8000人が働き180ヵ国で商品が販売されている。ヘヤケア商品の“パンテーン”、洗剤の“タイド”、スナックの“プリングル”、コーヒーの“フォルジャー”などの主力商品やカミソリの“ジレット”部門などが好調だ。
62年 エマソン・エレクトリック
(Emerson Electric)
55.7% 産業界向けの電気・電子機器の設計、開発、製造を主力とする。 石油化学、液化天然ガス(LNG)などプラント向けの計装・制御分野では、世界の大手6社の一角を占める。 世界中のプラントに計装機器や制御システム、バルブを納入している。これらの事業セグメント「プロセスマネジメント」は、5つのセグメントで最大の売り上げを誇る。

本社は米ミズーリ州セントルイス。1890年設立。日本法人は日本エマソン。

世界各地で建設が盛んなLNGプラント向けの実績が豊富だ。シェールガス革命を契機に事業が拡大した。 最先端の資源開発でも当社の技術が活用されており、たとえば海底の天然ガスを洋上の船体で液化するFLNG(浮体式液化天然ガス設備)では、世界で初めて計画されたプロジェクトの制御システムを受注した。

計装機器の進化に向け、無線化も進展。プラントに張り巡らされた計装機器と制御システムの間の通信は有線が主流だった。だが、配線が不要、長期的なメンテナンス費用削減などの利点から、無線通信が普及するとみられている。そうした中、無線通信の対応製品をいち早く発売。自社の技術をオープン化して国際標準と呼べるまでに広めた。
ジェニュイン・パーツ
(Genuine Parts)
52.1% 自動車部品の販売会社。 ナショナル・オートモーティブ・パーツ・アソシエーション(NAPA)のメンバー企業である。 NAPAチェーンの配送センターを全米で運営し、世界中のNAPA加盟店に自動車部品を供給している。

海外展開では、1999年に中国・北京に子会社の藍覇公司を開設した。中国で自動車部品販売チェーン「NAPA」をフランチャイズ展開。 同年に第1号店を北京市内にオープンし、合弁などにより国内に「NAPA」チェーン店5カ所を設けた。
61年 スリーエム
(3M)
59.9% 約120年の歴史を誇る化学メーカー大手。 テープやスポンジたわしの「スコッチ」や、付箋(ふせん)の代名詞「ポスト・イット」などで知られる。 一般消費者向けのブランドの知名度は高い。ただ、液晶用フィルムなど数万点に及ぶ企業向けの化学素材の売り上げが全体の8割を占める。

投資家からは、典型的な「開発経営」実践企業として評価されている。 経営自体が開発を主体に運営されており、革新的な技術と商品の開発で成長してきた。 勤務時間の15%を自分の個人的な研究に費やしてもかまわないという「15%」が有名。 世界中でヒットした文具類をはじめ、工業用部品、自動車部品など約5万点の商品を抱える。

1902年は鋼玉の採掘を目的に創業した。それがサンドペーパーへと転じ、研磨材製品群が主力製品となった。 1903年にスコッチテープ、1980にポスト・イットが生まれた。 1916年以来、配当を続けている。

ミネソタ生まれということが、企業文化の形成に大きな影響を与えている。 ミネソタは農業主体の土地柄であり、チームプレーそして個人プレー、さらに創り育てるパイオニア風土が脈打っていると言われる。

本社は米ミネソタ州。日本には住友電気工業との合弁で進出。2010年に50周年を迎えた。
58年 シンシナティ・ファイナンシャル
(Cincinnati Financial)
120.6% オハイオ州シンシナティの保険会社。 損害保険の分野において米国内で20位。

建物・自動車、労災補償、第三者賠償補償など法人向け商品が、収益の大きな部分を占める。 ただ、個人向けの生命保険や損保も手掛けている。 約1600の独立代理店を抱える。
57年 ロウズ・カンパニーズ
(Lowe's Companies)
65.0% 大手ホームセンター。米国内では1位ホーム・デポに次ぐ業界第2位。

アメリカのホームセンター(HC)業界は、ホーム・デポ、ロウズ、メナードの3社による寡占市場となっている。 3社の米国内の店数は約4000店舗。人口7~8万人に1店の割合で立地している状況だ。 市場の飽和化が進み、今後の国内出店余地が限られる中で、ロウズは海外進出を強化。 また組み立て式家具や改装需要に対応した商品開発を強化することで、DIY需要の拡大に成功している。
56年 ジョンソン・エンド・ジョンソン
(Johnson & Johnson)
62.1% 株式時価総額では世界のトップ10に入る。ジョンソン3兄弟によって1887年に米国ニュージャージー州で設立された。株式公開後、すでに70年以上がたつ。日本では「バンドエイド」が広く知られているため、日用品メーカーと思われがちだが、れっきとした医療用医薬品の大手メーカーであり、医薬品や健康関連用品を扱うヘルスケアの分野で、世界最大の企業である。

製品の数は数万点にのぼる。大きく分けると、スキンケアや大衆薬などの「消費者向け商品」、がんや感染症などの治療に使われる「医療薬品」、整形外科、外科手術などに使われる「医療機器」という3分野になる。 このうち、医療薬品が売上、利益ともに大きな割合を占める。 医療用医薬品メーカーとしては米国3位、世界でも7位。医薬品を軸にして医療機器や関連製品、日用品にわたるヘルスケア分野での多角化という点では、世界大手の中で抜きに出ている。
コカ・コーラ
(The Coca-Cola Company)
103.3% 世界最大の飲料メーカー。 主力製品であるコーラの基本的価値を変えることなく、消費者のニーズに応じた新製品を次々に展開しているのが強み。

本社はアトランタ。1886年、薬の製造、販売を行っていた薬剤師のジョン・S・ペンバートンが飲み物の研究を行っていたときに偶然シロップを作り出し、経理係が「コカ・コーラ」と名づけた。 1892年、実業家、エイサ・G・キャンドラーが製造販売権を買い取り、「コカ・コーラ カンパニー」を設立。現在は米国や日本以外にも世界200カ国以上で販売されている。

近年では「コカ・コーラ エナジー」が欧州などでヒット商品となった。コカ・コーラブランド初のエナジードリンクとして登場。エナジーカテゴリーは近年成長が著しく、炭酸飲料とエナジー飲料の併飲ユーザーは若年層に多いとされ、ブランドの新しい領域拡大につながった。2019年夏に日本でも発売された。
コルゲート・パルモリーブ
(Colgate-Palmolive)
60.2% 日用品メーカー大手。 生活に密着した石鹸、歯みがみこ、洗剤のほか、ペットフード(ヒルズHill'sブランド)の開発・製造を手掛ける。
12 52年 ホーメルフーズ
(Hormel Foods)
39.3% 食肉缶詰メーカー。 アメリカ国民の食生活の一部になっている「SPAM(スパム)」ブランドで有名。 2000年代以降、米国以外での販売量も増加している。
13 51年 スタンレー・ブラック&デッカー
(Stanley Black & Decker)
63.5% 工具メーカー。北米、欧州で高い知名度を誇る。 家庭菜園などで使う電動工具を開発・製造する。 リチウムイオン二次電池を搭載したコードレスタイプの園芸工具などの商品で成長を続けている。 2000年代、2010年代に電動工具の巨大市場となったインド、中国では、1990年代に早々にインドの合弁工場を稼働。中国では蘇州に工場を建設した。
ターゲット
(Target Corporation)
45.4% 米小売大手。本社・ミネソタ州ミネアポリス。 売り上げ規模ではアマゾンやコストコに追い抜かれた。 しかし、安売りに特化する他のディスカウント・ストアと一線を画し、自社ブランド品等を充実させ、高度なサービスを提供していおり、それが堅調な業績につながっている。

アメリカのディスカウントチェーン業界の中でいち早く流行を追う「トレンド部門」を設立。世界中から商品を買い付け、最新のデザインや色彩を研究する取り組みを行った。 ウォルマートやKマートとは違い、“Mossimo”や“Michael Glaves”など、より高級なデザイナーブランドの服飾を安価で提供することにより現在の地位を築いてきた。 商品は安価でもデパートと同じフルサービスを提供することを売り物としている。
15 49年 アルトリア・グループ
(Altria Group)
81.4% たばこ大手。もともとは「フィリップ・モリス」という名前だったが、嫌煙運動でイメージが悪くなったのを受けて、「アルトリア」に変えた。 たばこの販売が減るなかで、食品会社を次々と買収し、 食品会社クラフト・フーズ、菓子会社ナビスコなどを傘下に収めた。 しかし、2000年代に食品部門を企業分割によって分離させ、ほぼタバコ専業に戻った。 電子たばこや合法大麻にも参入している。
16 47年 レゲット&プラット
(Leggett & Platt)
65.9% クッションやベット用の「ばね」のメーカー。 ほかにも家庭や自動車、産業用に様々な工作物を製造しているが、 「はねる」という機能や技術を生かした製品が多い。 本社はミズーリ州。創業は1883年。145の工場を保有している。
PPGインダストリーズ
(PPG Industries)
33.8% ガラス製品や塗料などの大手メーカー。自動車や航空機分野を主力としており、航空機メーカー向けに塗料やシーラント(密封材)を供給している。 米ボーイングの中型旅客機「787」や大型機「777」など旅客機生産の部材も担っている。 三菱航空機の国産小型旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」向けコックピット窓なども担当。

本社はペンシルベニア州ピッツバーグ。ガラスメーカーとして創業したが、 ガラス事業はすでに売却。高度な化学材料を収益源にしている。
イリノイ・ツール・ワークス
(Illinois Tool Works)
46.5% 機械・部品メーカー。本社はイリノイ州。米自動車大手3社(ビッグスリー)に対して、自動車スクリューなどの部品を供給してきた。 同時に、多数の製造業を買収。 留め金具からアーク溶接まで、幅広い工具・機械を製造している。 略称はITW。
W.W.グレインジャー
(W.W. Grainger)
38.8% 工場や建設現場で使われる工具・資材の販売会社。 メーカーではない。 一般消費者でなく、企業向けの取引が主体である。 170万点という圧倒的な品ぞろえが強み。 1927年創業の古い会社だが、1996年に工具のネット通販にいち早く参入し、成功した。 現在は売上高の半分以上がネット販売が占める。

日本で大成功した通販サイト「モノタロウ(MonotaRO)」の設立母体でもある。 2000年、住友商事と共同でMonotaROの運営会社を設立。 米国でのノウハウを提供した。 現在、モノタロウの株式の49.91%を保有している。
20 46年 ヘルマリック&ペイン
(Helmerich & Payne)
64.2%
ベクトン・ディッキンソン
(Becton Dickinson)
487.5%
ペプシコ
(PepsiCo)
40.6%
S&Pグローバル
(S&P Global)
25.6%
キンバリークラーク
(Kimberly Clark)
98.7%
ウォルマート
(Walmart)
91.3%